シャボン玉
~黒い影~
⁻満たされない者⁻
毎日の学校生活もだんだんと慣れてきて、ケータイのアドレス帳
がいっぱいになってきた頃…
「林道 雅ちゃん‼ちょっとイイ?」
「えっうん」
知らない男の子。
ネクタイの色からして、きっと同い年。
理由はわかってる。
「ねぇ、あんまり離れたくないんだけど…」
「そっかゴメン…」
「ココでいい?」
「あっいっかここで」
言いたい事も分かってるんだから、早くしてほしい。
教室では聖奈と蓮が待ってる。
「あのさぁ、雅ちゃんが好きな人がいるのは知ってんだけど…」
…好きな人?
ありえない…この私にできるわけないのに