青空応援歌
「君、1年生?」
ゆっくりとこちらへ歩み寄ってくる。
「は、はい。そーですけど・・・」
「弓道、楽しい?」
私の目の前でぴたりと止まった。
近くで見ると更に大人っぽい。
目をじっと見てみるけど吸い込まれそうで、怖い。
「楽しい、です」
「ははっ。そっかぁ。よかった~」
でも笑うとすごく可愛い。
子供みたいにニコニコ、ニコニコ。
「あ、の・・・。あなたは?」
「ん?ああ、俺?」
その人は長い指で自分のことを指した。