狼と赤ずきん。




咲・・・?



小さな風が吹く。




「ごめん、私さ、クスギのことどこかで哀れんでた。」




咲が私を見る。



それは切なそうな顔。




「初め会ったとき、


この子落ちこぼれてるなぁって思って。



私、知ってるんだ。




クスギみたいな子とつるむ


元気で優しい子って誰からも愛されるって。」






咲・・・何言ってるの?



言ってることが分かんないよ。







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