狼と赤ずきん。
ひとりぼっちの赤ずきん
「はぁ…。」
溜息がこぼれる。
私、一人で会うのかぁ。
すんごい緊張する。
しかも、年上。
高校生だ。
私は一人っ子でお兄ちゃんやお姉ちゃんがいないから
どう接しればいいのか全然わからない。
私はただ指定された喫茶店の席で待つだけだった。
「あのぉ…。」
「あっ!はい!?」
ぴょんっと立ち上がる。
私の目の前に立つのは制服姿の眼鏡をかけた優しそうなお兄さん。
「白杉さんですか?」