狼と赤ずきん。
「おっはよぉ!!」
親友の咲の声が道路一杯に響き渡り
咲は花満開の笑みで私に手を振っている。
相変わらずの元気な笑顔。
「おはよう。」
咲みたいな大きな声は出せなかったが
負けじと私は大きく手を振り咲に駆け寄った。
咲は笑顔を絶やさなかった。
「さてさて、今日のクラス替えは吉と出るか凶と出るか・・・。
キャ~!!ドキドキだぁ~!!」
咲のドキドキがこっちにも伝わってくる。
「ヤバイッ!私もドキドキしてきたぁ。
一緒のクラスだといいね。」
「フッフッフッ!
一緒のクラスに決まっているもん!!
私たちの友情の固い絆は
ほどけないように絡まっているのだから!!」