すぐそばに
友達
「彩音っ!!英語の宿題忘れた!見して!!」



「はあー!?俊これで3回連続じゃん!どんだけ忘れてんのよ…」




2時間目終了のチャイムと同時に奴は私の席へとやってきてまるで何かを拝むように手を合わせて私にお代官様っなどと訳の分からないことを言っている。




「だってさーっ!!水曜日はあれじゃんっ、部活強化練習じゃん…。宿題なんかできる訳ないっつーの!!!」




奴…俊斗は、こんなんでも一応野球部の主将を務めてたりする。

後輩からの信頼も厚いようで、最近はちょこちょこ女の子に告白されてたりするのもよく見かける。






「……ほれ」




そう言って私は完璧に宿題ができあがっているノートを俊に手渡した。





「流石彩音っ!!信じてたぜーっ!!!神様仏様彩音さ…ってノートうつす時間なくなるっ!!彩音っ、かりてくな!!!」




そう言ってバタバタと自分の席へ帰っていく。



…昔から本当に騒がしい奴だ。

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