Strawberry & Chocolate

普通に柳人の見送りをして、堂々と居座ってお茶菓子を頬張ってる教師兼魔法使いを私は遠い目で見つめた。





「月島さんたちもお帰りになられたらどうです?仕事だってまだ残っていらっしゃるのでは?」



「いやぁね、せっかくだし綾小路さんと一緒に晩御飯でもいただこうかなーと」



『俺はリナが飯作るまでここで時間潰そうかなーと』






私の家は喫茶店代わりですか…!?



まったくこの二人は…っ!







「…では、夕飯ごちそうする代わりに私の質問に答えていただけますか?」



「綾小路さんといると質問ばっかされるねぇ」



「先生は生徒に質問される立場でしょう?」



「ハイハイ。…それで?聞きたいことっていうのは?」



「どうしてあなた達はイーヴルが出現する場所を前もって知っていらっしゃるんですか?」






昨日は電話、今日は放課後呼び出されている最中に、月島さんはイーヴルが出現する場所をピタリと教えてくれた。








「あー、そのことね。…あれ?これ、こないだ話してなかったっけ?」





話してませんよ!



ていうか、こないだだって大して教えて下さらなかったじゃないですか!



私だってまだイーヴルについてはよく理解してないですし、疑問だってたくさんあるんですから!!





イーヴルが生まれた理由とか。



なぜ魔法使いと呼ばれる方たちがずっとイーヴルと戦っているのかとか。



〝Hope Lights〟が創られた理由とか。



あげると切りがないくらい疑問がたくさん浮かぶ。

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