Strawberry & Chocolate
…本当に私たち全員が選出されていた。
「えーっ!?あたし副委員長なの!?なんで!?」
「ていうか、よく柳人選ばれたなぁ…」
「ヨケーなお世話だソラ!」
「あの、月島さん。この4組の三笠 楓(ミカサ カエデ)さんという方は…?」
「あぁ。明日から転校してくる子だよ」
「え?転校生?」
「言ったろう?〝Hope Lights〟の使い手が揃ったって。最後はその子…というより、最初がその子って言った方がいいかな?」
「どういうことですか?」
「楓くんは去年、〝Hope Lights〟に選ばれたんだ。で、今年も引き継いだってワケ。つまり君たちの先輩ってことだね」
前に言ってた例外って三笠さんのことだったんですね。
「では三笠さんは前にいた街からイーヴルを倒す為にこの街に来るってことですよね?」
「そうだねー。ま、資金とかは全部俺たちが出してるから問題ないよ」
「でも月島センセ、お金持ちには見えないけどね」
「俺が出してるんじゃない。ヴァイズで出してるんだ」
ヴァイズって確か、月島さんが生まれ育った魔法の国…。
お金とかも魔法で創ってるのかな…?
そう思うと、ちょっと行ってみたい気もする。
未だにちょっと信じられないけれど。
「あと、それとね、楓くんに会っても決して〝勘違い〟しないこと」
「勘違い?それってどういう意味ですか?」
「楓くんに会えばわかるよ。じゃ、明日も放課後ここに集合ね。今日はもういいよ」
と、月島さんは綿アメをすべてたいらげて化学室を後にした。