Strawberry & Chocolate


「長老院のジジィ共に謁見するには色々手続きがあってね、それに中村さんたちをヴァイズに入国させる手続きもしなきゃならないし」






面倒くさいのね魔法の国って。



少しくらい融通効かないもんなの?








「長老院っていうのは、日本で言うと総理大臣みたいなもんだからね。だから会いたいって言って会えるような存在じゃないんだよ」







ちぇ。



魔法の国に行けるかと思ったのに。




これじゃあまた振り出しに戻……待てよ待てよ。




確か前、月島先生が言ってた。






―「杖を扱える者は長老院のジジィ共と〝大魔女〟だけ」―







そうだ、もう一人いたじゃん!!









「じゃあ、〝マザーウィッチ〟って人に会わせてよ!!」



「え?」



「確かその人も杖、使えるんだよね!?」



「それはもっと無理」



「何で!?」



「〝大魔女〟は何十年も前から任務に就いててヴァイズには帰って来ない。どこにいるのか、全くもってわからないんだ」






な、何十年もって…。



その魔女一体幾つよ?



超おばあちゃんじゃん。








「〝大魔女〟は他人よりも年をとるのが遅いらしいから多分まだ若い姿だと思うよ」



「先生はその〝大魔女〟さんに会ったことあるの?」



「え?いや、会ったことはないけど写真で顔なら見たことあるよ」






ナルホド。



顔は知ってるってことね…。

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