Strawberry & Chocolate
No.38 苺市歴史館~小梅side
「んーっ!やっとこれで最後かーっ!」
バスから降りて背伸びをしながらリナが呟いた。
今日は朝から昨日候補に挙がった社会科見学先の下見をしに朝から苺市中を回っていた。
美術館やら介護施設やら博物館やらを見て歩いて、最後に私たちがやってきたのは苺市の郊外にある、自然に囲まれた苺市歴史館。
ちょっとした自然公園にもなってるのでピクニックには最適な場所。
けれども時刻はもう夕方5時半過ぎ。
ここは6時に閉園するので、私たち以外にお客さんはほとんどいなかった。
ちなみに、今日月島さんは会議があるとかで来れない代わりに、昨日話してた瞬間移動専門部隊からある人物を紹介してくれたのだけれど…。
…人物と言っていいのでしょうか。
『うむ。空気も澄んどるし住みよいところじゃの。
…それにしても今日はイーヴルども、全然出てこんのぉ。儂がついて来た意味がないではないか』
「…そう、ですね」