Strawberry & Chocolate
No.4 ネコはねこ~小梅side
「ちょっと待って…『頭回ってねぇんだろ。こんな話聞いて誰がそう簡単に受け入れられるかよ』
…えっ!?
だ、誰!?
今の声!?
月島さんより数段高い声が会話に割り込んできたんですけど…っ。
ていうか、目を離したスキに月島さんはパフェに集中しだしてるしっ!!
『よぅ。ここだ、ここ』
「えっ!?」
「綾小路さん、気づいてないみたいだぞ。ルゥ」
『このパフェグラスがデカすぎんだよっ!!』
そう文句が聞こえてきたのは、月島さんが食べているパフェ…。
……あれ…?
見間違え…でしょうか…。
なーんか…月島さんが持ってるスプーンと、もう一つ…スプーンがひとりでに動いているような…。
イヤイヤ、スプーンが勝手に動くなんて。
疲れてるんだ、私。
そう言い聞かせて目をゴシゴシこすってみた…けれど。
スプーンはまだ動いていた。
……どうやら、パフェを食べていたのは月島さんだけではなかった。