Strawberry & Chocolate
温かい…。
そんな感覚を感じて唐突に目が覚めた。
見覚えがある天井。
「私の…部屋…?」
いつの間に…?
あの後…前永さんが私のリナの元へ駆け付けてきてくれて…。
月島さんとガイアさんが目の前にいて…。
それから記憶がない。
きっとそこで力尽きて気を失ってしまったんだろう…。
「…痛…っ!」
起き上がった瞬間、ズキズキと全身が痛んだ。
そういえば、あちこち切られたからな…。
て、みんなは!?
柳人もソラもリナも楓くんもみんなケガしてて…!!
無事なのかな…!?
私は痛む身体に鞭を打ち、部屋着に上着を羽織って部屋のドアに手をかけた。
「…それで…みんなの容態は?」
廊下に誰かがいる…。
この声は…月島さん?
「大丈夫よ。みんな傷は幸い深くないわ」
それに、お母様…!?
月島さんとお母様が…なんで?
というか、なぜその組み合わせ?
あ…でもこの前も月島さんが家に来た時、お母様とお父様と中庭で何か話してたし…。
知り合いなのかな?
いけないと思いつつも、私はドアに耳をあて、興味本意で二人の会話に耳を傾けた。