Strawberry & Chocolate

『世界っていうか、国があるんだ。〝ヴァイズ〟っていう国がな。
たいていの魔法生物はヴァイズで生まれてる。俺もヴァイズ出身だ。
場所は…太平洋の真ん中あたりにある島だな。ま、もちろん、人間が使う地図になんか載ってねぇ』



「じゃあ、魔法使いたちもそこで生まれてるってことですよね?」



「んー…だいたいはね。魔法の国っていっても、魔力が濃いってだけであとはフツーだし。
そもそも魔力っていうものは、どの人間も微量に持ってるものなんだ。その力に気づいて繁栄したのがヴァイズ。
でも、ヴァイズで生まれたからって、魔法が使えるわけじゃない。そこは修行しないとね。
まぁ、ヴァイズは魔力が濃いわけだからそこで修行すれば効果は断然上がるってわけ」






それって、私もヴァイズで修行したら魔法が使えるってこと…ですよね。






あれ?



じゃあ、イーヴルやこの〝Hope Lights〟だって、その魔力って力なんじゃ…。








「だったら、さっきのイーヴルも魔法生物なんじゃないですか?」



「『違う』」







そう言った二人の空気が重くなったような気がした。



さっきまで二人(?)とも和やかにパフェ食べてたのに…。




先ほどまでのおちゃらけた雰囲気から一変、真剣な顔つきで月島さんが口を開いた。

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