Strawberry & Chocolate
「…今日も、泣かせちまったみたいだな。けど、今回は謝らねえぜ。お互い似たり寄ったりだもんな」
「そう、ですね」
というか、今回は私が謝らなくちゃいけない気がする。
途中戦いを投げ出してしまったし…。
ちゃんと私がカメリアさんをイーヴルだと認識して戦っていれば、こんなにも傷つくことはなかったと、思う。
だけど。
カメリアさんたちは確かに〝イーヴル〟。
存在してはいけないもの。
人を襲って喰らう、人類の敵。
でも、私は――…。
「…あれ?」
柳人の隣のカラッポのベット。
足りない人数。
「柳人、ソラはどこへ?」
「あぁ。あいつ、さっき目が覚めた途端、便所行くっつったきりそんままだ」
えっ!?
それってつまり戻ってきてないってことだよね!?
まさかどこかで迷ってるのかも…!!
「まぁそんな心配しなくても戻って来るって」
「でも…!ソラ、歴史館の中にいたときから調子悪そうでしたし…」
「あいつが一人になりてぇって思ったから出て行ったんだろ。気持ちが落ち着きゃ戻ってくんだろ。男にはそーゆー時があんだよ」