Strawberry & Chocolate
ふわ…っ。
え…?
毛、布?
顔を上げると、いつの間にか隣に小梅と柳人がいた。
「小梅…?柳人…?」
一体、いつから俺の隣に?
しかもこんな真夜中の中庭に…。
「別に。ここにいてぇからいただけだ。いちいちお前の許可なんざ必要ねーだろ」
「…ソラ、話したくないことなら話さなくていいし、私たちも聞きません。けれど、私たちは…そばにいます。それを、忘れないでくださいね」
そんな、そんな小梅の言葉がすごく、すごく温かく感じた。
その後、二人は何も言わなかった。
ただただ俺の隣に座って同じように夜空を見ていた。
そばにいる。
ただそれだけでこんなにも救われるなんてな…。
「小梅。柳人。俺…負けちまったんだ」
「俺もだ」
「私もです」
「情けないよな…。こんなんじゃ街をイーヴルから守るどころか、仲間や自分自身でさえ守れない」
だから。
だからこのままじゃいられない。
「俺は、強くなりたい。自分を、仲間を、街を、守れるように」
「あぁ」
「はい」
「「「強くなろう」」」
夜空に輝く月に誓う。
俺たち3人の意志は一つだった。