Strawberry & Chocolate
「てゆーかわしに教わらんでももうお主は使えると思うんじゃがなぁ」
「はぁ?小梅ママにもアドバイスもらったのに、今だに何にも杖は反応してくれないんですよ?だからここまで来たのに…」
····
「そりゃああの場所ではの。ともあれ百聞は一見にしかずじゃ。どれ杖を出してみなさい」
キヌじぃに言われた通りあたしは〝Hope Lights〟を取り出した。
「ふむ。では何でもいい。杖に〝力〟を込めてみなさい」
「ち、力を込めるぅ?」
「そうじゃなあ。〝大魔女〟も言ったと思うが、魔法に大事なのは信じることじゃ。自分は魔法が使えるんだと思い込めばいい。そうすれば杖も自然と応えてくれるハズじゃよ」
信じる……。
よくわからないけどつまりは自惚れればいいってことなのかな?
あたしは魔法が使えるんだヘッヘーン!!
…みたいな?
うわ…ハズい。
で、でもやるしかないのよね…。
「魔法が使える…。あたしは魔法が使える…。使える…」
杖を両手に持ち集中する。
あたしは魔法が使える。
それだけを思って。
「…す、すげえ……中村さん…」
「えっ?」
「杖が、超光ってるぜ…。てゆーか、中村さんも光ってる…」
そういえば、何か周りがやけに明るい…。
それに、すごく暖かい感じ…。
「これが…魔法…?」
「うむ。まずまずじゃよ。ほんなら次はその光を打つようなイメージをするんじゃ」
「う、打つイメージ??」
「そうじゃの。例えば楓くんのような鉄砲を打つ感じじゃな」
な、なるほど。
じゃあこの光を銃弾のような形にすればいいわけだよね。
銃弾のイメージ…か…。
そして、それを打つ…!!
バッゴーン!!
「うわあっ!?」
び、びっくりしたー!!
どうやらあたしのイメージ通りのことが起こったらしい。
現に杖が向いてる方向には巨大な穴が空いていた。