Strawberry & Chocolate
「あ…っ!!この人、隼人くんの双子の…兄のほうだよ…っ。髪、深緑だし!」
「えっ!?あの中1で都内の不良達をボッコボコにしたっていう伝説を持ってる…!?」
「マジで!?…ちょっ!どうすんのよ!!大体なんでそんな奴がこんな名門の学校にいるわけ?!」
「し、知らないわよっ!」
うるせー。
陰口なら影で言えよ、おい。
という意味を含めてこいつらに視線をやったら、3人とも一瞬で逃げてしまった。
…別に睨んだわけじゃねぇのに。
まぁいい。
早く俺のベストオブプレイス(屋上)に移動しねえとまた他のヤツラにつっこまれる。
陰口なんざ別にどうってことはないが、相変わらずネタにされるのは毎度同じ奴らばっか。
他にもネタがあるだろうに。
俺と、成績優秀·運動神経抜群·容姿端麗(…でもねえか。俺と同じ顔だし)な俺の双子の弟·隼人、そして世界でも有数の綾小路財閥のご令嬢である小梅。
俺の悪口はいいが、小梅の陰口を聞くといい気分じゃねぇ。
言ってる連中全員ぶん殴りたくなる。
はた迷惑な話、良すぎる肩書きも悪すぎる肩書きも、周りからは色んなイメージがつきやすいってわけだ。