Strawberry & Chocolate
こんなんはめただけでパワーアップするとか、んな甘い展開になるわけがねぇ……と思いつつも、他に選択肢なんかねーし。
俺はそいつに向かって拳を振った。
鋭い爪の軌道を殴ってずらす。
その瞬間の隙をついて、俺の拳がロボットの顔面にヒットした。
あれ?
痛くねぇ。
しかも俺の拳の威力なのか、そいつは屋上の囲いを越えて(つか壊して)そのまま空中に吹っ飛んでいった。
すげぇな…俺。
…じゃねぇ!!
こんまま校庭に落ちたらえらいことになっちまう!!
「おい!!お前ら逃げ―………えっ!?」
そいつは落ちなかった。
というより、落ちる過程で煙みたいに消えちまった。
…今の科学ってどうなってんだよ…?