Strawberry & Chocolate
No.13 独りより一人~柳人side
「君!大丈夫か!?」
呆然とロボットが消えた様子を眺めていた俺に、そんな声が届く。
「…あぁ、大丈夫……って…はっ!?」
カラ返事をして声のした方向を見ると、そこには箒の上に立ってる白衣の男。
しかもその箒は…浮いていた。
そっちが大丈夫か!?
「よかった。怪我もひどくないようだし大丈夫そうだね。
…と、君…その手にはめてるグローブは?」
フツーに話し掛けてきやがった…。
何だコイツ…。
つかそれ以外にもつっこむところあんだろーが。
「…あー…えっとー、このグローブは…なんつーか…」
答えようと言葉を探しているうちに、グローブはみるみる姿を変え、あの光を発した石になった。
…一体どうなってんだよこれ!?
バァン!!
わけがわからない内に今度は屋上の扉が勢いよく開いた。
そこにいたのは血相を変えた小梅。
何だ?
なんかあったのか…?
「どうした?小梅―」
「柳人!!無事なんですね!?イーヴルは!?
……って柳人、ケガしてるじゃないですか!」
「は?イーヴル?」
俺の質問よりも先に、小梅は乱れた息を整えようともせず、俺の血をハンカチでぬぐったり手当てをし始めた。