Strawberry & Chocolate

「ほっといても平均だっつーの。かすっただけだし。それより…」



「何言ってるんですか!こんなに血流してるのに!!他にも怪我してるところあるんでしょう?!」






……何でわかんだよ。



怪我に関してはホント察しがいいつーか勘がいいつーか…。






「だからダイジョブだって。大したことねぇし」



「ダメです!!柳人には前科があるんですから!!ちゃんと手当てしないとっ!」



「平気だっつってんだろ。いいから離せって」



「嫌です!ちゃんと傷口見せて下さい!」



「あの、盛り上がってるとこ悪いんだけどさ」



「「何?!」」



「君が手に持ってる石、ちょっと詳しく見せてもらえないかな?」






石?



これ石なのかよ?








「これか?」





右手を開いて石をそいつに見せた。








「えっ!?…これ…〝Hope Lights〟!?」







男が反応する前に、小梅が驚いた表情で声を上げた。






小梅が知ってるつーことは、有名な石…なのか…?








「うん。間違いないね。〝Hope Lights〟だ」



「どうして柳人が!?ていうか、〝Hope Lights〟って一つだけじゃないんですか!?」



「あれ、言ってなかったっけ?〝Hope Lights〟は全部で五つあるよ」



「聞いてませんよそんなの!!」






…おい、お前ら。



俺を置いて会話進めんなよ。








「小梅、何なんだよ一体?」



「…そうだね。君にも事情を話さないと」



「事情…?つか、あんた誰?」

< 70 / 266 >

この作品をシェア

pagetop