Strawberry & Chocolate
「ただいまー」
「あら、お帰り。ソラちゃん。部活、どうだった?」
「うん、まぁまぁ。やっぱ中学よりもキツいけど、楽しかったよ。…みんなは?」
「今、リナちゃんと一緒にお風呂に入って…」
「園長ーーー!!!」
あたしは園長の胸ぐらを掴んで叫んだ。
「何よあれー!!完っ璧水風呂じゃない!!ボイラー壊れたのくらい気づいてよ!!あたしたちに何の修行させる気よー!?」
「な、ななななにやってんだリナーー!!!」
そう叫んで答えたのはソラだった。
ソラ、いつの間に帰ってきてたの?
ていうか、なんで顔真っ赤なの?
「こ、ここ玄関だぞ!?そんなバスタオル一丁で誰か来たらどうするんだよ!?服くらい着ろって!!」
そう言ってソラはあたしに自分の制服の上着を掛けてくれた。
こういう何気ない優しさが嬉しい。
照れてるってことは…少しはあたしのこと女の子として見ててるのかな…?
「あ、ありがと」
「うん家族だしな。てかこの状況じゃ上着かけてやならい方がおかしいし。リナ、高校生になったんだから少しは恥じらいってものを持たないと」
「そうよね。嫁のもらい手がいなくなるわよねぇ。ママたち心配」
「そうだなぁ…」
……って、やっぱり家族としてしか見てないじゃん!!
「もー!!ソラのバカーッ!!ニブチン!!もー知らない!!」
ゲシィ!!
あたしはソラにパンチを喰らわせ、脱衣場へと戻った。
もう!!
少しは女の子として見てくれてんのかなって思ったのに!!
何が恥じらいを持てよ!
嫁のもらい手に困るよ!
ソラのバカ!!
ニブチン!!