Strawberry & Chocolate
学校方面から小梅が全力疾走してくるのが見えた。
その後ろには柳人と月島先生の姿も。
何その面子…。
「どしたの小梅?そんな忙い…」
「リナ!!大丈夫でしたか!?ケガは!?イーヴルは!?」
「はぃ?イーヴル?」
ルゥもさっき言ってたけど何それ?
それになんで小梅、そんなに血相変えてんのさ?
『おっせーぞお前ら!!今日はマジのマジでヤバかったんだからなっ!!!』
月島先生が到着するなり怒鳴りだしたルゥ。
遅いって…なんのこと?
状況がよくわかりません…。
「悪かったよ。こっちも連絡くるのが遅かったんだ」
『何ぃー?!ったく、ここいら担当してる奴一体何やってたんだよ!?防壁魔法くらい張っとけっつーの!!』
わーぎゃーわーぎゃーとエキサイトしているルゥと月島先生。
あの、あたし置いてけぼり?
「ちょい。てめぇらでグダグダ言っててもラチあかねーだろ。まずはリナに説明してやれよ」
ナイス助け舟!!
柳人って意外に気が利くのねっ!!
「意外って何だよ!?」
「では…私の家で話しましょうか」
そう言って小梅があたしたちを和洋御殿にご招待してくれました。
やったー!!
小梅ん家の美味しい紅茶が飲めるーっ!!
などと、あたしはのん気にそんなことを思っていた。