空の彼方へ

恨み



「リァリィ…まだ痛いか?」

しばらくしてレストはリァリィに話しかける。


「うん…まだ痛いよ……でも、安心する」


「え?」


「私…ひとりじゃないんだなって思うと安心するの…レストといるともっとそう思う…」


「リァリィ…」


レストはリァリィに顔を近づけた。


「レスト!医者連れてきた!」


「わ!!」


突然チェールが飛び込んできたのに驚き、レストはあわててリァリィから離れた。


「大丈夫ですか?」


部屋に若い男と長い白髪の髪を後ろにまとめ、エプロンをしたレストと同じくらいの歳の少女が入ってきた。

「どうしましたか?」



「体が痛いんです…」


「分かりました。今から診ます」


するとその医者の背後からあの少女がリァリィを見ながら言った。



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