空の彼方へ



崖の下ではあのマントの男が歩いていた。


「く…あの男…やっとソフィーを見つけたと言うのに…次はいつソフィーを……」



彼がふと空を見上げた途端、黒髪の少女…そう、リァリィが落ちてきた。


「な!!」




男は落ちてくるリァリィを光で包み、そっと地面へと下ろしてあげた。


「………」


「お前…先程のソフィーの能力(ちから)を持つ者か?」


男はリァリィを見ながら言う。


彼の黒い長めの髪が風で揺れた。


「………」


リァリィは崖から落ちた恐怖によりまだ体が少し震えてる。


「…喋れないのか?」


リァリィはそっと頷いた。



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