ｵﾄﾒｷﾞｷｮｳ

「は、はい」

「…なぁ、なんで家の前で倒れてたんだよ。」

ー挨拶に行こうとしたら貧血を起こして…ー

「挨拶に行こうとしたら貧血を起こして…」

「貧血？」

「うん…」

「ほんとのこといえば？」

「えっ…ほんとのことだけど…」

「あんた、さっきから顔変だし、嘘ついてんのすぐわかる。」

「こら！赤也何をいってるんだ。嘘なんてついてないだろ！」

ー本当のこと、言いたいなら言っていい。だが、それでお前に対する態度が変わっていくかも知れないが。ー

「（言う。私こっちで頑張るって決めたもの。人を信じてみる一歩なの。態度が変わってもいいの。）」

ーわかった。無理して言わなくていいからな。ー

「………よくわかったね」

「「「えっ！？」」」

「やっぱりな。で、ほんとのところはどうなんだよ。」

「…ほんとは…私…」

少女は新たに一歩前に進んでいく…