お箸付けますか?



「お待たせいたしました。ハンバーグドリアのお客様?」


「俺です。」


「黒毛和牛ステーキの赤ワイン煮込みのお客様?」


「あっ僕です。」



………。



やっと食べれると頼んだ料理が来たわいいが、かなりの違和感を感じる。



「先輩、ご馳走様です。」



……ちょっと待て。



「…おい。」


「おい!」



店員が立ち去るのを横目で確認してから、とても柔らかそうで高そうな肉を、満面の笑みを浮かべ口に近づける奴に叫ぶ。



「どうしました先輩?熱い内に食べましょ。」



「そうだな……っておい!なんかおかしくないか?」



俺の問いに首をかしげるメガネ君。確かに、俺は自分の注文をこやつに告げ、トイレに行くからお前も好きなの頼んでおけと言った。


…でも違うだろう。注文するの間違ってるだろう…。俺ドリアだぞ?




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