お箸付けますか?
「キャ…キャ…キャバクラってやつですか?」
自分のカバンを大事そうに両手で抱え、キョロキョロを繰り返すメガネ君。
そう言った奴の視線は、一際輝くピンクのネオンのお店を凝視していた。
「……お前、キャバクラ行きたいのか?」
「じ…じ…自分は、女の子とうまく話せるかどうか…でも先輩が行きたいって言うなら……。」
ピンクのネオンと俺の顔を交互に見ながら、あたふたするメガネ君。
「バ〜カ!そんな金ね〜よ!普通の居酒屋だ!」
オドオドするメガネ君を一喝する。ホッと胸を撫で下ろすメガネ君を見て少し吹き出してしまった。
今度こいつをキャバクラに連れてくるのも面白そうだな。
そんな馬鹿げた事を、ニヤニヤと1人で考えてた時だった。