お箸付けますか?
「僕達に用は無いみたいですよ…先輩。もう飲み屋へ行きましょうよ。」
「バーカ、俺もあいつらに用は無えよ。」
逃げ腰のメガネ君にそう言って、もう一度イカツイお二方に詰め寄る。
「おい!君達……」
そう言った瞬間、デカイ方の奴が振り返りざまに殴ってきた。
「……!せ…先輩!大丈夫ですかっ!」
殴られ倒れた俺に駆け寄るメガネ君。
「あ〜あ、タケシを怒らせちゃった。こいつ、ボクシングでインターハイ出たことあるんで怒らせない方がいいっすよ。」
チビの奴がそう言って、下品な笑い声がネオン街に響く。
通り過ぎる数少ない人達も、視線を合わせない様にそそくさと俺達を避けていく。