お箸付けますか?
「…おい!メガネ!昼飯おごってくれるんだろ?」
メガネ君の気持ち悪い視線に耐え兼ね、話題を逸らす。
「あっ…はい!」
「拓海のも奢れよ。」
「は…はい。」
今日は拓海の奥さんが風邪の為、愛妻弁当は無いそうだ。
「悪いなメガネ君。先輩の言う事は聞くんだぞ!」
「へ〜い。」
メガネ君の心無い返事を聞きながら、会社を出る。
俺の後ろで未だ昨日の話題で盛り上がってる2人。
そんな2人を無視しながら、拓海の運命の人と出会ったコンビニへと向かった。
そこに俺にとっても運命の人がいるなんて、これっぽっちも思わずに…。