お箸付けますか?
*初めて
「あなたは奇跡を信じますか?」
誰かのせいで昼休みも半分近くが過ぎ、少しまばらになった食堂。
腹の減った俺と拓海がカップラーメンをがっついていると、気色悪い笑顔を浮かべたメガネ君が戻ってきた。
「先輩!あなたは奇跡を信じますか?」
無視をしてラーメンを食う俺達に、しつこく食い下がる。
「…俺は信じるよ。」
無視を決め込めばいいのに、乗っかる拓海。相変わらず俺は味噌ラーメンを無言で頬張る。
「ほほう…拓海先輩は信じるのですね。」
何を求めているのか、俺を見ながらくだらないことを言うメガネ君。