仮面王子
いきなりの私の発言に涼くんは、目を丸くした後意味を理解したのか柔らかく微笑んで、
「ははっ‥まぁ、あんだけ蕾斗に必死に頼まれたらねぇ?」
そう言って意地悪な表情で蕾斗を見つめる。
蕾斗が必死に頼む‥‥?
見てみたいかも‥‥
「ちょっ、バカ!
余計な事言うなよっ//」
わ‥‥‥
蕾斗が照れてる‥‥
「つか、お前見てみたいとか思うなよ」
あれ‥
何故バレた‥?
とりあえずニッコリとひきつった笑みを見せてみる。
「だって蕾斗が必死に頼んだんでしょ?そんな事滅多にしないじゃん」
うん。
しない。
蕾斗はいつも俺様だし、人に頭を下げたりするのとか1番苦手だもんね‥‥
「ばっ‥//
俺様がんな事するかよ!」
なんか、
「可愛い‥」
蕾斗可愛い//
ハグしたくなっちゃう‥
「ちょ、お前っ‥可愛いって//」
「はいはい、照れない照れない」
そう言いながら、涼くんは蕾斗の頭をポンポンと撫でていた。
なんか、こうして見ると蕾斗と涼くんって仲良しなんだな‥
うん。
仲良しだ。
ずっと仲が悪いんだと思ってたけど、蕾斗が普通に素を見せてるし‥‥
蕾斗が素直じゃないだけなんだね。