仮面王子
「涼くん‥‥‥?」
「姫子ちゃん」
私が声をかけると涼くんはいつもの笑顔をこちらに向けた。
「変装してるからわかんなかった」
そう。
涼くんはサングラスしてるし、なんか髪型もいつもと違うしちゃんと変装してる‥?
「うん、今日は局だしね。さぁ、行こっか」
え、これって‥
「バイクで、ですか?」
「うん、時間ないしね。さ、早く」
ポスッ──
ヘルメを素早く私に被せると涼君はバイクに乗り込んだ。
私も、涼君に合わせて後ろに乗ってみたけど‥
「ぎゃーっ‥」
涼君は相当飛ばしてて‥‥
「こーわーいーっ‥」
相当怖かった。