仮面王子
「はぁーっ‥」
無意識に深い溜め息を吐くと、不意に肩を叩かれた。
ん?
「ひーめっ♪」
「葵衣〜、おはよ♪」
「おはよ
なに?そんな大きな溜め息吐いちゃって」
葵衣は私の親友ちゃん♪
中学から一緒なんだけど、蕾斗の事はナイショ。
「え?私、溜め息はいたっ?」
理由は簡単。
あいつが芸能人だから。
「うん。なんかあった?」
変なスキャンダルになりかねないしね‥
もちろん同居の事も‥
「なんでもない
寝不足なだけだょ」
「そぉ?ならいいけど‥」
隠し事はナシにしたいし、もちろん葵衣の事も信じてる‥
だけど、こればっかりは私だけの問題じゃないから‥
『次は◯◯〜
次は◯◯〜降り口は左側となっております』
「あ!ほら葵衣、降りなきゃ♪」
「うん」
降りて改札をくぐった私たちはいつも通り徒歩で登校‥
んで、途中で‥