仮面王子
「自分の女の事くらいわかって当然だろ?」


「‥‥っ‥」



今、自分の女って‥



「なに、その顔‥」



私が随分間抜けな表情をしていたんだろう。

蕾斗が不満そうな顔で私の顔を覗き込んできた。



「うぅっ‥だって‥蕾斗はっきり付き合ってるとか言ってくれないから‥」



涙目でそう告げると何故か蕾斗が真っ赤になった。



「お前‥その顔反則‥」



‥‥‥は?



「ね、蕾斗‥真っ赤‥「言うなぁっ!!」



私の言葉を遮る蕾斗。

ははーん‥
照れてる事を言ってほしくないんだな?



「らいちゃん?お顔が真っ赤ですよ?」



蕾斗をからかうつもりで昔、蕾斗のママが呼んでた呼び方で呼んでみたんだけど‥



「姫子?
あんまり調子に乗んなよ?」



蕾斗の顔を見て血の気が引いた。



「お風呂行ってきまーす♪」



なんとか逃げ道を探そうとするんだけど‥

蕾斗の力強い腕が離してくれない‥


それどころか私をひょいっと抱き上げて‥



「今夜もクマ治んないかもね?」



‥‥‥‥。



「えーっ?!?!//
やだやだ、私まだ処女だよっ!」


「ん?処女?どういう事かなぁ?僕、別にそういう事考えてなかったんだけど姫子はそういう事がシたいの?」


「‥‥‥/////」



コイツ‥‥



「この変態っ!」


「はっ、どっちがだよ‥」



コイツっ ‥‥‥



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