死のメール
第三章『復讐スタート』

①大事な物が消えていく…

 ついに慶嘉の呪いが始まった。
呪いのターゲットは友嘉をいじめた生徒全員。
そして、死のメールが主犯人に届けられた。

 ブー…ブー…

「あ、ねぇ。携帯鳴ってるよ?」
「本当だ。誰だろう…何これ。全然知らないアドなんだけどぉ。しかも何この内
容~!?貴方にはこれから死のメールが届きます?貴方の周りの大事な物が消え
ていくでしょう…ははっ!バッカじゃないの!?今時ださい迷惑メールね!」
「確かにねぇ~。」

 …あーあ。これが呪いだって気が付かないからそんな余裕な事言って居られる
んだねぇ。
もう早速慶嘉が新たなメールを打っている。

 …ところであの慶嘉が持っている携帯は誰の物なんだろうか?
暫らく考え、自分の携帯が無くなっているのに気が付いたのは慶嘉がメールを
送った直後だった。

 さて、次のメールの内容は、っと…

「あ、またメール着てた…え?最初に消えるのは貴方の親友の香理さんです?」
「え~やだ、きしょ~い。何で香の名前知ってるの?」
「まぁ平気だよね。こんなの出任せだよ。」
「だよねぇ~。」

 主犯人の親友の名前は香理と言うらしい。
それと主犯人の名前は、確か彩織だった気がした。
次の時間は理科だったらしく、香理と彩織は理科の教科書を持って教室を出た。
そして階段を降りようとした瞬間、香理は足を滑らせ踊り場まで真っ逆さまに落
ちていってしまったのだった。

「きゃああ!!香!?」

彩織が香理に急いで駆け寄ると香理は目をかっと見開いたまま頭から大量の血を
流していた。
香理はこんな低い階段から落ちたのにも関わらず、打ち所が悪く、即死だった。

 こうして一人目のターゲットが殺されたのだった。
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