死のメール
友嘉が言った言葉の意味が分からず、慶嘉はにこっと優しく微笑むと震えてい
る友嘉の体に抱きついた。

『ママは汚くなんかないよ。だって慶嘉のママだもん。ママは綺麗だよ。』
『…慶嘉…』

 友嘉は無邪気に笑う慶嘉の事を抱き締めた。
慶嘉の優しさが友嘉の心の傷を少し塞いでくれたのだった。

 だが、何故友嘉はこんなにも優しい娘が居るというのに自殺を図ってしまっ
たのだろうか。それは未だ謎のままだった。

「…何か今日の慶ちゃん変だよ?ねぇ、慶嘉。」
「うん、パパ変。」
「へ?あぁ…ごめん。」

 変って…当たり前でしょうが。久々に親子三人で食卓を囲むんだから。
それで変にならない方が変…

「パパ、久しぶりに親子三人でご飯食べるから変なんだって。」
「あ、それでかぁ。」
「なっ!?何でそれを!」
「「超能力。」」

 二人に声を揃えて言われてしまった。
全く、超能力で心を覗かれるなんて油断も隙もないな、この二人。
これからは二人の前では考え事をしないようにしようと考えた俺であった。
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