幕末Drug。
再度事務所の扉の前に立ち、今度は雛がドアノブに手を掛ける。
『…何か、緊張しちゃうね。』
私を振り返る雛。
『大丈夫、繋がるよ…きっと。』
…不思議と、怖くはなかった。
普通に考えれば、異世界へと繋がった扉なんて気持ち悪くて近付きたく無いだろう。
しかし、新撰組と名乗る集団との出逢いに−−−
−−−…私は何処か、胸を躍らせていた。
それは、雛やあおいも同じで。
『よし…開けます!』
雛の一言と共に、ノブを握り締めた手に力が込められた。