『Memory's Messiah』（ダークファンタジー）

茂の家のリビング。


茂と茂の両親が3人で楽しそうに夕食を食べていた。

茂[少年]『うぁ俺、お母さんの作る“から揚げ”大好きなんだよな〜』


茂達家族は夕食を美味しそうに食べて居た。


そこには、本当の茂達家族では無し得なかった“普通の家族”の団欒が有った。

茂[少年]『あこのマカロニサラダも大好きなんだ』


茂が余りにも嬉しそうな顔を見せて食べて居るので茂の母も喜びながらこう言った。


茂の母『あら嬉しい事を言ってくれるわね』


茂[少年]『だって、本当に美味しいんだもん』


その時、茂の父が残り一つのから揚げに手を伸ばした。


その父の様子を見た茂は父に言った。


茂[少年]『あそれ俺のから揚げだよ〜』


茂の言葉に対して父は笑いながら答えた。


茂の父『茂？こう言うのは“早い者勝ち”だぞ〜』

その父の言葉を聴き、茂はから揚げを諦め、こう言った。


茂[少年]『いいも〜ん俺、マカロニサラダ食うから』


その茂と茂の父のやり取りを見た母が父に言った。


茂の母『貴方？“大人気ない”わよ』


母の言葉を聴いた父は母にこう返した。


茂の父『嘘だよ〜冗談』


そして、父が自分で摘んだから揚げを茂の茶碗に入れて、笑顔で茂に言った。


茂の父『ほら茂』


その父の行動を見て茂も笑顔でこう言った。


茂[少年]『ありがとう』

その二人の様子を見て茂の母も笑顔で茂に言った。


茂の母『良かったわね茂』


すると笑顔で返事をする茂。


茂[少年]『うん』


そして茂は笑顔を浮かべながら、自分の茶碗に置かれたから揚げを3つに切って父と母に1つづつ渡した。

茂[少年]『はいお父さんとお母さんにも』


茂はとても満足そうな顔をしていた。


茂の両親はそれを見て、何故か…涙を浮かべて居た。

そして茂自身も…