『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
茂[少年]『だから…俺にも言わせて“ありがとう”って。』


茂[少年]『たった一人で“俺を待っててくれて”…』

茂[少年]『前の俺が消えてからも、たった一人で“戦っててくれて”…』


茂[少年]『本当に、ありがとう』


この日、電脳世界に住むShellingと現実世界に住む茂との間に互いの“世界をも越えた”友情が芽生えた。

そして…それは以前の孤独しか知らない“茂”には無かった感情を知ったShelling。


茂の12歳の時の回想シーンが終わる。


茂の部屋で話す滝沢と茂。

滝沢『その後どうなったんだよ。』


茂『その後、俺はShellingのお陰でMemory社のコンピューターへの侵入を果たし、神道が操るコンピューターのコピーをした後に、自分の記憶を取り戻す事が出来るんだが…』


滝沢『“出来るんだが…”?』


滝沢『まだ何か問題でもあったのか?』


滝沢『そう言えば、神道が皆の記憶を操れなく成ったのは分かったけど、実際どうやってそうしたんだ?』

茂『それは以外と単純な方法だったんだよ』


滝沢『単純な方法?…』


茂『そう単純な方法…』

茂『その記憶を失う前の俺は自分の足でハッカー達を見に行き、どんな異変か確かめただろう?』


滝沢『あぁ。』


茂『その時に気が付い異変が記憶の“消失”と“改竄”』


茂『しかも、記憶の改竄に至っては“リアルタイム”で帰られてる事に気が付いたんだ。』


茂『じゃあ、君に問題だ人の記憶をリアルタイムで改竄するとしたら、一番可能性の高い方法は何だと思う?』


茂『俺は、ハッカー達と直接あった訳じゃ無いが、遠目からハッカー達が記憶を改竄される瞬間を見て思ったんだ。』


茂『“簡単な仕組み”だなって』


滝沢『簡単な仕組み?…』
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