『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
茂『それは“電波”だ』

茂『俺は、その操られたハッカー達を見ただけで、そこまで読み、更に、対処法まで思い付いた。』


滝沢『対処法?』


茂『相手が電波を使うなら、止めるのは簡単だ俺はただ単に“あいつよりデカイ電波を使い、電波妨害”を引き起こしたんだ。』


茂『ただ、その膨大な電波を集めるにはあまり時間が無く、結局“完璧な妨害”までは至らなかった。』


茂『その結果、神道からのリアルタイムの“記憶の改竄”は阻止出来たが、皆からの“記憶の受信”は許してしまったけどね。』


茂『しかも、その電波妨害は俺が集めた電波の量が尽きれば、元に戻っちまう…』


茂『その電波妨害の許容範囲内の時間はおよそ1週間が限度。』


茂『そして、俺が学校のパソコンに触れたあの爆笑事件から発動開始を始めたから、実際はもう残り6日だった…』


茂『俺と、Shellingは互いの力と頭脳をフルに使い、Memory社へのハッキングと俺の脳の中に入ってるチップを消し去る薬を造る事に成功した。』


滝沢『ちょっと待って』

茂『どうした?』


滝沢『皆の記憶の改竄への阻止は分かった。でも、ハッキングの方は?』


滝沢『いくら、電波妨害で記憶の改竄は阻止出来ても、またハッキングする時にMemory社のハッキング妨害プログラムの逆探知ですぐにやられちまう』


滝沢『しかも、逆探知なんてしなくたって、犯人がお前って事くらい神道だって気が付くだろう?』


茂『確かになだから俺はShellingの作戦に従ったんだ』


滝沢『Shellingの作戦?』

茂『そうしいて言うなら“分身の術”ってとこかな』


滝沢『“分身の術”…』

茂はまた滝沢にその頃の出来事を話し始めた。
< 157 / 207 >

この作品をシェア

pagetop