『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
それを見て、難しい表情を見せる滝沢は、茂にこう言った。


滝沢『え何だよ“これ”…』


滝沢(これって…“点字?”)


そして、更に滝沢は茂にこれ言った。


滝沢『なぁ、これって“点字”ってやつだよなぁ?…』


茂は滝沢の問いに答えた。

茂『あぁ、そうだよ』


滝沢『君…ってかShellingは君に自分の作戦を伝える為に、こんな事まで思い付いたのか?』


茂『あぁ俺も最初は驚いたけど、お蔭様で、俺は、目隠しと耳栓をして、この点字だけを頼りに、3ケ日間過ごした。』


茂『しかも、ご丁寧に、親父のノートパソコンにShellingを移し、自分の家から出て、使われてない倉庫に行き、その間一度も人に会わずに。』


茂『そして、無事俺は、失った記憶を取り戻し、更にShellingのお蔭で何とか、神道から俺の存在の記憶を消す事が出来た。』


滝沢『君の存在を消す?』

茂『そう…まるで今の君見たいにね』


茂『神道自身、世界中の皆へ記憶を送る送信機であり、皆の記憶を受信する受信機でもあるからね』


茂『ただ、神道見たいに、世界中の人の記憶を集められない俺は、神道に新しい記憶を作る事は出来なかった。』


茂『だから、中途半端な記憶を神道に植え付けても、いつかはボロが出る。』


茂『だから俺の存在を消すだけにしておいたんだよ』


茂『そして、俺とShellingの作戦は上手く行った。』

茂『しかし…その後、それ以上に“悲しい事”が、俺を待っていた…』


滝沢『悲しい事?…』
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