『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
茂『でも、世界中の人々の中に埋め込まれているチップを破壊したらどうなると思う?』


神道『………』


茂『俺が薬を作って飲んだ見たいに、チップさえ壊せれば、皆元に戻る。』


神道『確かにな』


神道『しかし、世界中の人々に君の薬を飲ませに行くのかね?』


茂『じゃあ、その薬の“形”を改良してあったら、どうする?』


神道『“形”だと』


茂『そう、“形”だ』


茂『そして、その薬の形は、“電波”と言う形に変わり、俺はその電波を世界中に流す』


神道『“電波”とは考えた物だなぁ…』


神道『しかし、忘れては居ないか?』


神道『電波とは…』


茂『周波数…』


神道『』


茂『アンタは今、こう言いたかったんだろう?』


茂『“電波とは、送信側と受信側の周波数が合わないと、どうにもならない”』


茂『“つまり、私が作ったチップの周波数に合わせ無いと、受信されない”ってね。』


茂『確かに、俺もそれだけが問題だった。』


茂『以前、俺に埋め込まれていたチップは消滅しちまったし、滝沢のチップも、滝沢の覚醒と共に消滅しちまった。』


茂『だから、アンタの作ったチップのサンプルが無かった。』


茂『そこに居る雪華さんに会うまではね』


神道『雪華?』


神道『はっ』


茂『そうだ』


茂『雪華さんが病院から持って来てくれたチップと、皆に埋め込まれているチップ、仮に中身が違ったとしても、送信側が同じアンタなら、周波数も同じ物を使う筈。』


茂『そして、俺は、そのチップに小さい電波を流し続け、皆のチップに反応する電波の周波数を割り出した。』


神道『………』
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