『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
―茂―



茂は気が付くと、真っ白い空間に一人、立ち尽くしていた。


周りを見渡した茂だったが、滝沢達の姿はおろか、神道の部屋ですら無かった。


そこに、茂の上空から、一粒の光が、ヒラヒラと舞い降りて来た。


すると、その光は、一瞬にして、物凄く強い光を放ち、茂は眩しさのあまりに、腕を顔に当て、自分の顔を隠した。


そして、そんな茂の耳に、親しい者の声が聴こえてきた。


Shelling『やあ茂、久しぶりだね』


茂は、自身の目を疑った。

それと同時に、茂の目には、大粒の涙がこぼれ落ちた。


Shelling『何、泣いてるんだよ』


Shelling『良く、一人でここまで頑張ったな』


Shelling『僕からしたら滝沢なんかより、君の方がよっぽど、救世主だと思うけどなぁ』


茂『俺は、Shellingが居たから、ここまでやってこれたんだよ。』


茂『君が居なければ、俺はまだ…』


Shelling『何言ってんだよその俺を作ったのだって君じゃないか』


Shelling『君は、僕の親であり、兄弟であり、唯一の友達なんだから』
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