『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
マンションの中、103号室の前…



滝沢が103号室の扉を開けようとする。


雪華(あれ?…確か、部屋は102号室じゃなかったかしら……)


雪華『ねぇ、滝沢君…』


滝沢『どうしたんですか?』


雪華『さっき、滝沢君に届いたメールには、102号室って書いて無かった?』


雪華『そこは103号室よ 』


滝沢『………』


リン『そうねそう言えば私もそんな気がする確か私が最初に102号室を見付けたんだよね』


リンが102号室のインターホンを押そうとする。



リン『有ったやっぱり102はこっちじゃん』


滝沢『ダメだ』


リン&雪華(え)


リン『…ビックリした』

リン『滝沢君、どうしたの?』


滝沢『……い、いや……』

滝沢『実はさぁ、さっきの俺に届いたメールはアイツの“打ち間違え”でさぁ、最初は俺も普通に、そのメールに従って102号室に入ろうとしたんだけど、102号室から出て来た人にメールの事を聞いたら“そんなメール知らないよ』って怒られちゃってさぁそれで、隣の部屋の“本物”の方から直接電話が有って、実は単に部屋番号の間違えだったって事』


滝沢『まったく、折角のシリアスな場面が台なしだよねぇ(笑)まぁどんなに頭が良くても、“間違いくらいする”って事だね』



滝沢が103号室のインターホンを押す。


インターホンの音『ピ〜ンポ〜ン』


ドアが開く。


部屋から出て来た男は22歳くらいで滝沢よりやや若めだった。
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