『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
新道は、社長室の机の引き出しの中からリモコンの様な物を出して、壁に向けてボタンを押した。


リモコンの音『ピッ』


物々しい機械音と共に、社長室全体が暗闇に包まれた。



一方その頃、リンと雪華も“Memory社”の中で社長室へと急いでいた。



社長室専用エレベーター内。


リン(10階が社長室かぁ)


エレベーター階数表示[4]→[5]→[6]→[7]→[8]……

物々しい機械音〔ゴォゴゴォゴゴ〕


リン&雪華(え何)

リン『な、何の音』


雪華『分からないわ』


雪華(エレベーターの故障?…それとも他の何かが原因?)


エレベーター階数表示が消えて、エレベーターも止まってしまった。


リン『嘘〜エレベーター止まっちゃった』


リン『今、最後の表示が8階だったから、あと2階上でしょ』


リン『ねぇ、お姉ちゃん、何とかエレベーターから出れない?』


雪華がエレベーター内の非常電話を使った。』


非常電話〔プルルル……〕

警備員の声『はいエレベーター今直してますからね〜ちょっと待ってて下さいゆ…プップープー』


雪華(え)


雪華『あ、あの………』


非常電話が一方的に切られた。



非常電話〔プープープー〕

雪華『………』


雪華(…今の声って……)

リン『お姉ちゃん』


雪華『へ』


リン『“へ”じゃなくて〜警備員さん何だって?』

雪華『い、今直してくれるみたいよ。』


リン『どうしたの?お姉ちゃん、何か考え込んで〜』


雪華『あ、何でも無いわ』


雪華(今の声って…まぁ気の性よね似てる声なんていくらでも居るし)
< 53 / 207 >

この作品をシェア

pagetop