『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
新道は目を閉じたまま頷き続けた。
新道『………』
滝沢&茂『………』
新道『なるほど、君があのネット上で“伝説”とまで言われたハッカー君だったとはねぇ…』
滝沢(ん)
滝沢(何でコイツ茂の事が分かったんだ)
新道『そして君はネット上から目立た無いような動きをとりつつ、10年間も我社に探りを入れて居たとはな…』
茂(………)
新道『流石の君の自慢の最大の特技の“ヨミ”の深さでも、私のこの特技は誤算だった様だね…“工藤茂君”。』
新道『しかし、やはり君は不思議な子だ誰の記憶を探っても君の事は、ネット上での記憶のみ……』
新道『しかも、君自体に探りを入れようとしても君の中に君自体の記憶が見えない。これはどういう事だ?』
茂『俺の方こそ知りたいねあんた、何で俺の事が分かった?…』
新道『私も君と同じ様にいくつかの“特技”を持っていてねぇ〜君の事を調べる事が出来たのも“このチカラ”のお陰でねぇ』
滝沢&茂(………)
新道『さてと君の事も、大分掴めたし、そろそろ本題に入らせて貰おう』
新道『君達の事を一方的に私だけが知っているのは不公平だろうからね、君達にも今から“事の全て”を私が説明しよう』
突如、滝沢達の居る部屋全体が暗闇に包まれ、巨大な地響きと地震が滝沢達を襲い始めた…