『Memory's Messiah』(ダークファンタジー)
老人『こうして、私達の唯一の息子、ノアは“人”としての自分の命を絶つ選択をし、代わりに、地球の人々が蘇った。』


新道[昔]『蘇った?貴方は死んだ人間を蘇らす事が出来るのですか?』


老人『いや、それは無理じゃ、人は死んだら蘇らないしかし、人の素となるDNAを採取していた私達は人類を造り出した。そして、その新たな人間の中には皆、ノアのDNAを入れてある。ノアが人々を内側から変える為にじゃ。』

老人『君も含み、今生きている人類は皆、多かれ少なかれノアのDNAが含まれておる。』


老人『だが、ノアの奇跡はここからじゃ。』


新道[昔](ここから?)


老人『確かにDNAにはノアの物が入っては居るが、それは悪までもDNAに過ぎん…ノア自信の意識や記憶が入っている訳ではない。しかも、ノアと人間のDNAバランスの都合上、そんなに多くのノアのDNAばかりは入れられない…』


老人『だが、人間は互いに愛を育み、子孫を産む。その中には、一種の“突然変異”が産まれる事が有った。それは、純粋なノアのDNAの結晶の様な人間が姿を現し始めた。その存在の出現は不規則だが、確実にその時代に革命を起こし、また、他人を正しい道へと導いて来た、彼等は歴史に名を残し、その時代の救世主“Messiah”となった。』
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