緊急HR
ハッハッ…
俺らは必死に走り、教室から離れていく。
この階には1年しか居ない。
途中何度も他のクラスの連中とすれ違い、廊下はごった返していた。
やはり、皆同じように必死な顔をしていた…
至る所からパリン、パリンと教室内の窓ガラスが割れる音がし
叫び声が轟く。
俺はそれに負けないくらいの声で皆に呼び掛けた。
『とりあえず…っいくつかに分かれよう…!!このままじゃ効率が悪くてうまく逃げらんねぇ…っ』
散り散りになれば、少しは楽だろう。
『そ…だな…!!』
『えっ!!分かれるの!??ヤダッ…怖いよ!!!』
賛否両論…
しかし、いちいち否の意見に取り入っている時間なんかない。
『大丈夫!!分かれるっつったって一人じゃないんだ…!!よし、そこの階段で適当に分かれよう!!!』
俺が指差す先には…上と下に続く階段。
『わかっ…た…生きる為だもんね…っ』
鼻をすする声を背に、ひたすら走り続ける。
そして階段に差し掛かり
『じゃ…一旦解散っつーことで!!!』
俺は手を挙げ皆に別れを済ませた後、とりあえず下へ向かった。
『いいか!!!ちゃんと生きろ!!!!!』
中島が大声でそう言った。
………そうだ。
生きよう。
こんな戦いさっさと終わらせて
また皆でバカやって笑い合おう…!!!