君に秘密の恋
「何?」


あたしは訊きながら、炊飯器のタイマーを入れた。


「……女ってさ、彼氏からのプレゼントだと何が欲しいもんなの?」


「へっ……?」


不意打ち過ぎる質問に、思わずマヌケな声を出してしまった。


そんなあたしから視線を逸らした健二は、頬を赤らめている。


「もうすぐ……彼女が誕生日なんだけど……」


「はぁっ!?」


「千晶っ!!声デカイッ!!」


健二の言葉に驚いて大声を上げると、彼は慌てて両手であたしの口を塞いだ。


< 12 / 108 >

この作品をシェア

pagetop