君に秘密の恋
千鶴はあたしの気持ちを知っていたけど、まさか健二とそんな話をしていたなんて…。


正直、恥ずかしさを通り越してショックだった。


健一の事を自分から話したのは、紫だけだったのに…。


鋭い千鶴はともかく、健二まで気付いていたなんて…。


「もう最悪……」


あたしの心の声は、そのまま言葉となって部屋の中に消えた。


「何があっても、健一には絶対に言わないでよっ!!」


せめてもの強がりでそう言うと、健二は呆れた表情で口を開いた。


< 37 / 108 >

この作品をシェア

pagetop